(7)君がいなくなった日
僕はひたすら祈り続けた。
S見の靴をただただ握り締めていた。。。
体の震えが止まらなかった。
車内の静寂さと、包まれた感覚がそれに拍車をかけた。
救急隊員の声が遠く感じられた。
しばらくして、ストレッチャーに乗せられていたS見に心臓マッサージが施された。
その時、目の前に起こっている出来事から僕は目を背けた。
何が起きているのか、把握しようとできなかった。
僕が触れた時、確かにS見の脈を感じ取っていた。
だから、絶対に大丈夫なはずだと信じていた。
信じたかった。。。
S見と僕を乗せた救急車が病院へ着いた。
S見は集中治療室へ搬送された。
僕は親族ではないため、救急入り口すぐのベンチで待つしかなかった。
病院の中は暗かった。僕は一人だった。
いろんなことが頭をよぎった。
そして自分を責め続けた。
先頭を走っていなければ。
S見にもっと気を配ってあげていたら。
K村さんを誘っていなければ。
そもそもツーリングを計画していなければ。。。
何時間待っただろう?
気付いた頃には、K村さん、O崎、寮に戻っていたTもつが病院にやって来ていた。
「S見は?!」
「今、集中治療室。。。」
それと同時に看護婦が僕達のもとに駆け寄ってきた。
「どなたか、S見さんの親族の方の連絡先が分かる方いらっしゃいますか?!」
「S見は、S見は今どうなってるんですか?!」
「親族の方以外には教えられないことになってますので。。。」
S見の親族を呼ばなければならないほど重症なのか?!
僕達はそれから一切口を開くことはなかった。
それぞれがそれぞれの想いを抱きながら、ただ時だけが過ぎていった。
そして。。。
ついにS見の親族がやって来た。
看護婦に案内されて集中治療室へ入っていった。
それでも僕はS見の無事を信じ続けていた。
さらに時は過ぎ、もう外が薄っすら明るくなってきた頃だった。。。
夜明けを待っていたかのように、集中治療室前が慌しくなった。
程なくして、S見の父親が僕達のもとへ近づいてきた。
「K(S見)は最後まで頑張った。。。頑張ったけど、もうこれ以上は無理だったみたいだ。。。」
それまで放すことのなかったS見の靴が床に落ちていた。
そして、泣き崩れる3人を横切るように病院の外へ。。。
見上げた空はぼやけていた。
目から熱い物がこぼれ落ちていた。
晴れていたはずの空から大粒の雨が降りてきた。
空も一緒に泣いていた。。。
→君がいなくなった日。。。(8)につづく。
僕はひたすら祈り続けた。
S見の靴をただただ握り締めていた。。。
体の震えが止まらなかった。
車内の静寂さと、包まれた感覚がそれに拍車をかけた。
救急隊員の声が遠く感じられた。
しばらくして、ストレッチャーに乗せられていたS見に心臓マッサージが施された。
その時、目の前に起こっている出来事から僕は目を背けた。
何が起きているのか、把握しようとできなかった。
僕が触れた時、確かにS見の脈を感じ取っていた。
だから、絶対に大丈夫なはずだと信じていた。
信じたかった。。。
S見と僕を乗せた救急車が病院へ着いた。
S見は集中治療室へ搬送された。
僕は親族ではないため、救急入り口すぐのベンチで待つしかなかった。
病院の中は暗かった。僕は一人だった。
いろんなことが頭をよぎった。
そして自分を責め続けた。
先頭を走っていなければ。
S見にもっと気を配ってあげていたら。
K村さんを誘っていなければ。
そもそもツーリングを計画していなければ。。。
何時間待っただろう?
気付いた頃には、K村さん、O崎、寮に戻っていたTもつが病院にやって来ていた。
「S見は?!」
「今、集中治療室。。。」
それと同時に看護婦が僕達のもとに駆け寄ってきた。
「どなたか、S見さんの親族の方の連絡先が分かる方いらっしゃいますか?!」
「S見は、S見は今どうなってるんですか?!」
「親族の方以外には教えられないことになってますので。。。」
S見の親族を呼ばなければならないほど重症なのか?!
僕達はそれから一切口を開くことはなかった。
それぞれがそれぞれの想いを抱きながら、ただ時だけが過ぎていった。
そして。。。
ついにS見の親族がやって来た。
看護婦に案内されて集中治療室へ入っていった。
それでも僕はS見の無事を信じ続けていた。
さらに時は過ぎ、もう外が薄っすら明るくなってきた頃だった。。。
夜明けを待っていたかのように、集中治療室前が慌しくなった。
程なくして、S見の父親が僕達のもとへ近づいてきた。
「K(S見)は最後まで頑張った。。。頑張ったけど、もうこれ以上は無理だったみたいだ。。。」
それまで放すことのなかったS見の靴が床に落ちていた。
そして、泣き崩れる3人を横切るように病院の外へ。。。
見上げた空はぼやけていた。
目から熱い物がこぼれ落ちていた。
晴れていたはずの空から大粒の雨が降りてきた。
空も一緒に泣いていた。。。
→君がいなくなった日。。。(8)につづく。











